htoko’s blog

44歳会社員、女、バツイチ、子供なしの忘備録

アラフォー独身女に「ちょっと老けたんじゃない」

「ちょっと老けたんじゃない」

彼が同僚に放ったその「軽い冗談」で、私たちの気持ちが折れた。

発言の主は40代男子。2人のお子さんがいる。奥さんは専業主婦で、育児ノイローゼのようなことらしく、子どもの世話も家事も彼がやっているらしい。それは大変なことだ。

だから電話も雑用も出張も残業も彼がしないことに、同僚である私を含むアラフォー独身女たちが何か言うことはない。彼には子どもの世話という大変な仕事があるのだから。定時で帰ってお子さんの世話をして、ご飯を作って寝かしつけて。電話を取っていたら、雑務や残業をしていたら、彼は定時で帰れなくなる。

大企業とか、そういうことに敏感な職場環境だと、そいういうことへの取り決めがあるのかもしれないですね。雑用の範囲はどこまでかとか、その担当は決まっているのかとか(自分の担当の仕事「だけ」に100%集中できる環境って恵まれてると思うのですよ)、「家庭の事情」はどこまでが想定されるのかとか。

 

うちは小さい職場で、そこまで配慮する上司はおらず、みんな真面目なので、個々で察して行動して、結果としてそれが社風になってる感じ。その「みんな」はアラフォー独身女の私たち。「専業主婦で育児ノイローゼで大変らしい奥さんと子どもを抱える彼は大変なのだから」という、子育て中の人に対する遠慮、「大変だな」という素直な思い(本当にそう思っている)が、「彼がさっさと帰るのは当然である」ということになっているんだと思う。

 

見渡せば、逆にまったく家庭持ちの社員への配慮がない職場環境も多いわけですよね(容赦なく転勤命令とか、出張や残業があるとか)。保育園が少ないとか夫婦で家事分担ができないとかコミュニケーション取れないとか、皆がそれで汲々としているわけだし。

 

「子どもがいない独身ばかり残業や出張を雑用を当然のようにやらされるのは不公平だ」って主張する独身組が主流の職場もあるかもしれない。まあ、でも私たちは言っていない。100%働ける人間はめいっぱい働いて、税金納めることで社会を支えればいい。

 

先日、生理痛が重いと愚痴っていたら、女の同僚たちからピルを薦められ、辛かった生理中の仕事がちょっと楽になったと聞き、遅まきながら真剣に考えることにした。月に一回襲うホルモンバランス崩れをどう乗り切るかも、働く女にとって大事なこと。もう子どもは産めないのに、まだまだ続く面倒で憂鬱な一週間。


「ちょっと老けたんじゃない」。軽い冗談、うんうん、わかってる、目くじら立てるのもイタイよね、そういう「冗談」、しょっちゅう受けるし。私たち、ただ生きてるのになんだかそういう目に合う。

 

日々のそういうことに対して「ありがとう」と言ってほしいとか思わない、感謝はいらない、しろと思っていない。けど、モヤモヤあれこれを全部飲み込んで働いてることに1ミリでも想像力を働かせてくれたら、そんな冗談出るかな。

 

「夫であるあなたに守られたあなたの奥さんを間接的に支えるために生理痛もデートも飲み込んで残業して誰からも感謝されない上に折れる言葉ふっかけられたら、老けもするよ」とか言わないからさ。言わなきゃいいじゃん、そっちも。