【映画】愛をよむひと(The Reader)
忘備で観た映画書くことにした。(誰も読んでないからあれだけどネタバレあることも)
DVD鑑賞。ケイト・ウィンスレットが守りたかった秘密自体が、なぜだろう、自分の身を守ることと天秤にかけたら秘密にしなくても…と腑に落ちなかったけど、見ごたえのあるメロドラマだった。
数十年経っても襲い来る悔恨、と思ったらきらめく思い出を取り出しては自然と笑みが出たり、そして永遠に答えの出ない「なぜ」。過去の記憶が波のように寄せては引く、そこから抗えない男。孤独を体現したレイフ・ファインズが良かった。教会の子どもの聖歌隊の声と窓からの木漏れ日と愛する人の笑顔、きらめく一瞬は死ぬ前にふと思い出したりするのだろう。
自分の中でキラキラと輝く、幸せしかなかったあの一瞬は二度と戻らない。しわが増えて白髪も増えて、滅多に笑わなくなった老いた自分が、その記憶だけがキラキラと輝く。そこには恨みも怒りもない。